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単行本
『水の自然誌』 本の注文はこちら
『水をめぐる危険な話』 本の注文はこちら
21世紀は水の世紀。その驚くべき働きと地球規模の危機について詳しく学べる、貴重でタイムリーな2冊が、それらを訳した古草秀子さんから届きました。「もし君が一滴の水を救えるなら、世界を救えるんだよ」(水をめぐる危険な話より)あるとき著者の出会ったという、この言葉が胸を打ちます。本を読み終わるころには、すべてはつながっていて、なにもムダではないことが確かにわかっていて、ナチュラルな暮らしを日々笑顔で積み重ねられる人が、またひとり、そこに生まれていることでしょう。
どちらも“地球に優しい”を深く知る、サイエンス情報たっぷりの知的読み物です。

水の自然誌 水をめぐる危険な話
『水の自然誌』
著者:E・C・ピルー
訳者:古草秀子
2001年2月刊行
税込定価:2520円(本体2400円)
四六判フランス綴じ
ISBN4-309-25135-8
『水をめぐる危険な話
  〜世界の水危機と水戦略〜』
著者:ジェフリー・ロスフェダー
訳者:古草秀子
2002年12月刊行
税込定価:1890円(本体1800円)
四六判ハードカバー
ISBN4-309-24273-1
いずれも河出書房新社


翻訳者からみなさまへ
『水の自然誌』は、ごく身近な存在であるはずの水が、じつはどんなに貴重で不思議なものか、それを教えてくれる本です。雨や雪として降りそそいだ水が水蒸気となり、凝結し、ふたたび雨や雪となる水循環の仕組みは、ダイナミックかつ繊細。そして地下水、川の水、湖の水、湿原、河川工事、ダム建設。どれもまさに切実な問題として身近にあるテー マばかりです。
 個人的な話をすれば、この本を翻訳したおかげで、周囲の世界を見る目がかなり変化したと思います。調べものでは、乃木坂にあるTOTOの水関連の資料館「ライブラ リー・アクア」に通いました。水に関する書籍や雑誌、ビデオなどどこよりも豊富。 居心地もなかなかよいですよ。
『水をめぐる危険な話』は、水を「資源」としての視点から見て、今現在、世界で進行しつつある「水危機」の全体像を描いた本です。
 日本では、水は豊富にあって当然であり、水危機なんて対岸の火事と思われがちでしょう。でも、じつはそれは事実ではありません。輸入食料を生産するための灌漑用水として、わが国は大量の水を消費しているのです。
 以前、NHKの番組で、水を入れたポリウレタン製の大容量バッグを船でひいて海上輸送して輸出する光景を見たことがあります。それは私にとって衝撃的な光景でした。最近では、日本の企業もそうした水輸送ビジネスに進出しているそうです。驚きですね。


ふたつの本について
『水の自然誌』
 原題は“Fresh Water”すなわち淡水。地球上の水のうち、わずか2.6%の貴重な真水が陸上の命を支えています。この本は、そんな水の自然界のいろいろなふるまい方をわかりやすく描写。特に、一度空に戻って地上に落ちてきた一つ一つの雨粒が、地中のミネラルや自然の有機物質などを取り込み、湖に流れ込んでいく様子などは圧巻です。こうやってどこかで触れた重曹なども、海まで一緒に旅をするのだろうと、手に取るようにわかります。水の視点から、地球が日々繰り返している、壮大な浄化の営みの一部が見えてくるのです。
  水の世紀と呼ばれるこの時代に、限りある水とどう共存していくかについて、静かに、そして深く学べる一冊です。著者ピルー氏はカナダ・ブリティッシュコロンビア州に住む元大学教授のナチュラリスト。雑誌ネイチャーなどにも取り上げられ、全米で話題となった新しい水の本です。

*日本図書館協会選定図書
*全国学校図書館協議会選定図書
『水をめぐる危険な話』
 『水の自然誌』が、水の視点で地球のメカニズムがわかる本とすれば、こちらは、水の視点で人間の世の中がわかる本。
 今、世界的な水不足と水危機が急速に進行しています。各地の現場を目で見ながら、もとミュージシャンの著者はこうつぶやきます。「なんだ、結局、水を支配するなんて、人類にはできないんじゃないか」
 著者は誤った水の管理は危険だと説きます。水はいつも独自の意志を持つように変幻自在にふるまってきた。とどのつまり、危機に瀕しているのは水ではなく、その水がないと生きていけない人類なのだ、と。
 さて今や、日本は水の大量輸入国です。この意外な事実の謎を解くカギは、各種食糧生産のために投じられる“間接水”。目に見える消費量の約8倍の水が、私たちの毎日を支えるために世界のあちこちで使われています。さあ今日から、お料理をしつつ、洗濯をしつつ、お風呂に入りつつ……。世界が水のことをいっそう真剣に考えようという2003年、思いを馳せられるホットな水の現場はたくさんありそうです。私たちもぜひ読んでおきたい、心の目を開く一冊です。


本に出てくる内容について
『水の自然誌』
プロローグ
1章「水の循環」
2章「地面の下にある水---地下水」
3章「利用される地下水」
4章「地面の下にある水---循環水(ヴェイドース・ウオーター)」
5章「流れる水---小川と河川」
6章「河川の働き」
7章「湖」
8章「水が凍るとき」
9章「ダム、分水路、貯水池」
10章「湿地(ウエットランド)」
11章「顕微鏡でしか見えない生物」
12章「大気中の水---水蒸気、雲、雨、雪
『水をめぐる危険な話』
序章「世界の水危機の現実」
1章「管理された奔流」
2章「隠された砂漠」
3章「基本的人権か必需品か」
4章「民営化がもたらすもの」
5章「水は高きに流れる」
6章「再生への道」
7章「勝者はいない」
8章「水の惑星」
終章「救済」
解説:世界の水危機と日本(沖大幹)


著者と翻訳者について
著者
E・C・ピルー
カナダのブリティッシュコロンビア州在住の科学者、ナチュラリスト、元大学教授。『水の自然誌』は「ネイチャー」「ニューサイエンティスト」「カーカスレビュー」などで取り上げられ、“科学者と一般読者の溝を橋渡しする新しいタイプの本”として高く評価されている。著書はほかに"A Naturalist's Guide to the Arctic"、"After the Ice Age"などがある。

著者
ジェフリー・ロスフェダー
「ビジネスウイーク」「ブルームバーグニューズ」両誌の編集をつとめたアメリカの敏腕ジャーナリスト。著書は『狙われる個人情報---コンピューター社会の罠』『人類とタバコ産業との戦い』『人工知能を見直す』など多数。1979年以来ずっと水に関する問題について取材を重ね、「ワシントンポスト」紙をはじめとして、テレビやラジオなど多方面のメディアで、また米国議会などでも意見を発表している。

訳者
古草秀子
ふるくさ・ひでこ 青山学院文学部英米文学科卒業。ロンドン大学アジア・アフリカ研究院を経て、ロンドン大学経済学院(LSE)大学院にて国際政治学を学ぶ。訳書にN・コーン『ブロードウェイ大通り』(共訳)、D・キャドバリー『メス化する自然』、J・マッソン『犬の愛に嘘はない』など、多数。

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