ビネガー:5つの作用
ビネガーはさまざまな用途に使える、安全で便利な性質を併せ持っています。主な作用を5つにまとめました。

ビネガーで拭き掃除すると、水拭きよりもさっぱりするのは、
ビネガーがしっかり拭いたものの表面の汚れをはがしとっているからです。
また、ガンコな水あかとトイレの黄ばみは、まずビネガーで結晶をゆるませ、みがき落とすのがコツです。
浴室や衣類に残る石けんカスもビネガーは溶かして流します。
例:天井、壁、床などの広範囲の掃除をする。
シール、ステッカーをはがす。
浴室の水あか、電気ポットの水あかを落とす。

さらに70℃以上に熱したり、抗菌作用の強い精油を混ぜたり、塩とともに使うと、
菌の数を減らし、生活の中で消毒や腐敗防止に役立てて、衛生状態を高めることができます。
これらの効果を総合して、ビネガーの抗菌作用と呼びます。
例:保存食品の入っているビンや冷蔵庫内を拭く。
ドアノブ、スイッチなど手あかのつく場所を拭く。
子供のおもちゃやベビーカーの拭き掃除。

多くの悪臭は酸性で、重曹によって中和消臭されますが、トイレのアンモニア臭と魚のなまぐさ臭、
タバコの副流煙は、生活の中で出合う数少ないアルカリ性の悪臭です。
ビネガーはアルカリ性の臭いを中和し、ほかのいろんな悪臭も自分といっしょに飛ばして、
すばやく消臭することができます。
例:魚料理の時にビネガー(揮発性のお酢)を小皿などに入れてそばに置いたり、スプレーする。
便座やその裏側、便器のすみずみにビネガー水をスプレーする。
タバコの煙の臭いがついてしまった衣類、カーテンにビネガー水をスプレーする。

ビネガーは髪や肌、衣類に残る石けん分を溶かし、すべすべにするリンス作用をもちます。
たとえば質のよい油でできた石けんは、布や肌の上にわずかに残っていても、
ビネガーと出合うとふたたび少量の油状物質に戻ります。
ビネガーでリンスするだけで、布や肌にうるおいとツヤが戻るということです。
例:お洗濯の柔軟剤として最後のすすぎでビネガーを投入。
石けんシャンプーの後のリンス、石けん洗顔のあとのお顔のお手入れ、ペットの毛をビネガー水で拭く。

ビネガーはサビをとる働きを持っています。
これを還元作用といい、お鍋などの金属製品をビネガーでリンスするのは、抗菌作用もあるうえ、
サビを防ぐ意味でも合理的な終え方です。
市販のサビとり剤ほど強い作用ではありませんが、強い薬品を使わないので、安心して家でサビとりができます。
また、私たちの身体の中のサビ(酸化物)も還元し、身体を弱アルカリ性に保ってくれます。
これは、ビネガーが体内に入ると酸のもとである水素イオンがすばやくエネルギー代謝され、
残った有機分子が血液中に出るときは、アルカリ物質の形をとるからです。
例:金属のなべ(銅製など)、包丁、台所のシンク、カトラリーなどのくすみ、黒ずみをきれいにする。
切ったフルーツや野菜をビネガー水に浸ける。
疲労回復にクエン酸水や梅干しを食べる。
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